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金型冷却水回路のよくある5つのトラブルとその解決方法
冷却は射出成形サイクルの60%以上を占めています。それでも多くの工場では、冷却システムは何か問題が起きてから初めて注目されます。
この5つの問題は、ほぼすべての金型工場で発生します。どれも突然起こるわけではなく、ゆっくりと劣化していきます。
1. 冷却水流量の不足
症状:サイクルタイムが知らないうちに延び、ショートショットが発生し、金型温度が高くなる一方で、機械の各パラメータは正常に見えます。
確認する場所(順序):まずポンプ(流量と揚程)、次にバルブ(本当に全開か)、その次に配管です。並列分岐が多すぎる、配管が細すぎる、エルボが密集している、これらはすべて圧力損失を増やします。続いてコネクタの内径が小さすぎないか確認します。金型自体の確認は最後です。
流量計での特定方法:最初にメインの戻り側を測定し、その後各分岐を個別に測定します。一部の分岐だけ流量が低ければ、問題はその分岐または金型にあります。全分岐が低ければ、問題は上流の供給側にあります。目安として、並列分岐間の流量バラつきは約10%以内に抑えます。
2. 継手からの漏れ・にじみ
どこから、どのように漏れるかが、多くの場合そのまま原因を示しています。
硬化したOリング — シール面の周囲に湿り気の輪ができ、ゆっくりとにじみます。熱、油、繰り返しのサイクルがすべて劣化を早めます。
ねじの摩耗 — 締め付けても漏れが止まらず、「浮いた」感触があります。はめ合いが失われています。
シールコーンの傷 — 取り外すと細かい傷やへこみが見えます。その傷が水の通り道になっています。
3つの即チェック:周囲を乾燥させてどこからにじむか観察する → 継手を取り外し、Oリングの硬化・ひび割れ・変形を確認する → コーンに傷がないか確認する。
対処は簡単です。Oリングは故障してからではなく、計画に基づいて交換します。ねじが摩耗している場合は継手自体を交換し、無理に増し締めしないことです。
3. 回路の詰まりとスケール(水垢)
スケールは冬用の上着のように流路の内側を覆います。金属はスケールの数十倍も熱を伝えるため、厚くなるほど熱が逃げにくくなります。症状は漏水ではなく、サイクルタイムの延長です。
水質管理:補給ラインにろ過を設け、硬度・pH・塩化物・導電率を定期的に検査します。金属の切りくずや異物を回路に入れないようにします。
洗浄:水質に応じて6~12か月ごとに洗浄します。軽いスケールは循環式のスケール除去剤で落とせますが、重度のスケールは回路を開放して機械的に除去します。その後は必ず流量の回復を確認し、残留物がシールを侵すため十分にすすぎます。
4. 入口と出口の温度差が大きすぎる
温度差が小さいということは、熱が効率よく運び去られていることを意味します。差が広がるのは、通常は流量不足か、供給水そのものが熱すぎる場合です。
品質への影響:金型温度の不均一は、不均一な収縮、反り、内部応力の増大、寸法のばらつきにつながります。これらはしばしば材料や工程の問題と誤診されます。
対処方法:配分を調整する前に各分岐の流量を測定する、流量が不足している金型には独立した回路を追加する、必要なら供給温度を下げる(ただし周囲湿度が高いときの結露に注意する)。
5. 金型交換時の接続・取外しが遅い
1回の交換で30分余分にかかり、年間数百回の交換があれば、それは数百時間の作業時間になります。
SMEDの発想を借りましょう。停止中にしかできない作業と、事前にできる作業を分けます。冷却で言えば、継手を標準化してアダプタを探し回る必要をなくす、ホースを金型ごとに決まった長さに切って取り違えを防ぐ、マニホールドを事前に組み立てておく、ということです。
最も効果が速い2つは、遮断弁付きワンタッチ継手(金型交換時に配管を排水する必要がない)と、クイックチェンジ・マニホールド(多数の接続を1回にまとめる)です。
5つに共通するのは、突然の故障ではなく緩やかな劣化だという点です。計画的な点検は、緊急修理より常に安上がりです。
